声が大きい人の特徴・心理・対処法
あなたの職場に声が大きい人はいないでしょうか?
特に怒っているわけではない普通の会話をしていても、声が大きいとそれだけでびっくりしてしまいますね。
そんな人が怒り出すとますます声が大きくなってしまい、恐怖すら感じてしまう人もいるでしょう。
そんな地声が大きい人には心理的な背景などがあるのでしょうか?
今回は声が大きい人の心理や特徴、対処法について考えてみましょう。
声が大きい人とは
声が大きい人にもいろいろな人がいますが、中には職業的に声が大きくないとだめな人もいるでしょう。
たとえばTVに出ているタレントや芸人などは、他の人よりも目立たないといけないので声が大きいのが当たり前です。
中には反対に小さい声でボソボソ言うことで特徴を出しているという芸人もいますが、それは例外と言えるでしょう。
そういった意味ではマイクを使わない舞台俳優なども職業的に声が大きい人になりますね。
また、政治家も相手を論破したり糾弾したりすることが多いせいか、声が大きい人が多い気がします。
筆者は喉が弱いので声が小さいためか、声が大きい人は苦手に感じてしまいますが、中には耳が悪いため声が大きくなってしまう人もいますね。
どうしても自分で自分の声が聞きづらいせいで、声が大きくなってしまうのです。
しかし、今回はそうした肉体的なことや職業的なことが理由で声が大きい人ではなく、普通に職場にいる人で声が大きい人について考えてみたいと思います。
常に声が大きい人だけではなく、自分の主張や意見を話すときにだけ声が大きくなる人もいますね。
普段から声が大きい人にはなにか心理的な要因などがあるのでしょうか?
まずはその心理や特徴から考えてみましょう。
声が大きい人の特徴・心理
声が大きい人にも色々なタイプの人がいます。声が大きい人の特徴や心理についてそれぞれ解説します。相手に自分の意見や気持ちを伝えたい
普段はそれほど大きな声で話していない人が、大きな声で話しているときは相手に気持ちや意見を強く伝えたいと思っているからです。
そんなときは話をしている本人は自分の声が大きくなっていることには気づいていません。
一種の興奮状態になっているので自分の声の大きさに気がつかないのです。
特に男性の場合は女性に比べると大きな声が出るので、女性からすると怒っているように見えることもあります。
しかし、心理的には怒っているのではなくただ夢中になっている状態といったほうが近いので、特におびえる必要はありません。
むしろ冷静に注意してやれば、自分の声の大きさに気がついて素直に声を小さくしてくれるでしょう。
この状態で声が大きくなってしまう人は、夢中になってしまうと周りが見えなくなってしまうタイプの人に多いようです。
単純に地声が大きい
声が大きい人の中にはただ単に地声が大きいという人もいます。
つまり声が大きいことになんの心理的な要因もなく、物理的な原因も理由もない人です。
こうした地声が大きい人にはあまりプライベートな相談や悩み事を職場でしないほうがいいですね。周囲に筒抜けになってしまいますから。
しかし、あまり大きな声で話されると困る場合はそれとなく注意してあげることも必要です。
このタイプの人は自分の声がそれほど大きいという認識をしてないことが多いからです。
耳が悪い
耳が悪い、いわゆる難聴の場合も必然的に声が大きくなってしまいます。
耳の悪いお年寄りのひとが、声が大きくなってしまうのはそのせいです。
筆者も以前メガネを作りにいったときに、補聴器を買いに来たお年寄りの方がやたらと声が大きかったので、なにかトラブルがあったのかを思ってしまったことがあります。
よく見たら補聴器の雑音について少し文句を言っていただけで、別に怒っていたのではないようでした。
最近では若い人も携帯型の音楽プレイヤーを爆音で聞く人に難聴の傾向が強いそうです。
若い人でやたらと声が大きい人がいたら、難聴の可能性が高いかもしれませんね。
自己顕示欲が高い
自己顕示欲が強く、自分の意見を通したがる人も声が大きい人が多いですね。
討論会などのディベートでは相手の意見を論破したり、主張を否定したりするために声が大きいことが必要になることもあるでしょう。
しかし、声が大きいことで相手を威圧しても意見を覆したことにはなりませんね。一種の暴力で相手を威圧しているだけのことです。
しかし、それを勘違いして自分の意見を通すために声を大きくしている人もいます。
自分の意見を通したり主張したりしたいのであれば、相手を説得させる内容で論理的に説得するのが一番です。
相手の反論をことごとく覆せるような筋が通ったものが必要なのであって、痛いところを突かれると大きな声でごまかしているようでは自分の意見は通らないことを知るべきです。
相手を威嚇する
相手を威嚇する目的で声をわざと大きくしている人もいます。職場ではパワハラまがいのことをしている上司がこれに当たるでしょう。
相手を威嚇する必要がある人というのは、自分が相手よりも強い立場にいるということを知らしめたい人ということです。
わざわざ威嚇してまで知らせないといけないということは、実際にはそれほど強い立場ではないということでもありますね。
本当に強い立場にあり権威を持っていて、周囲から尊敬されるような人は威嚇などする必要はありません。
つまり自分の立場に不安があって自分が強い立場にあるということを認識したい人が声を大きくして相手を威嚇するのです。
目立ちたがり屋で注目してほしい
よく、集会などで周囲がザワザワしているときには大きな声を出して注目を集めて静かにさせることがあります。
つまり大きな声を出すというのはそれだけで周囲の注目を集める効果があるということです。
これを利用して目立ちたがり屋の人は大きな声を出して自分に注目させようとします。
職場でだれかの話題で盛り上がっているときに、突然大きな声で割り込んできて自分の話をする人はいませんか?
そんな人は他人が話題の中心になっているのが気に入らなくて、大声を出すことで自分に注目をさせているのです。
声が大きくて元気だと周囲から好かれると思っている
体育会系の部活をしていた人のほとんどが、大きな声で返事をしないと叱られるという経験を積んできています。
そのため大きな声で挨拶や返事をすることが当然で、むしろそうしないと叱られるくらいの感覚を持っています。
しかし、社会人となってからは一般的な企業では大声で挨拶することは求められません。
むしろ取引先に対して大声で挨拶して驚かれることはマイナスになるかもしれないですね。
新人のときは元気がいいとか、ごあいきょうと思われるかもしれませんが、ある程度年数を経てからも大きな声を出していては周囲の迷惑になるでしょう。
そうした癖がある人は、新人のときからある程度社内教育で無駄に大きな声は出さないようにしたほうがいいかもしれません。
もちろん社風として元気の良さを奨励しているのであれば別ですが。
会話好き
大きな声の人の中には会話が好きという特徴がある人もいます。
つまりおしゃべりが好きなので、おしゃべりに夢中になっているうちに大きな声を出していることに気づかない人なのです。
特に女性にこのタイプの人が多いですが、最近では男性でもおしゃべり好きが増えているので、男女問わず声が大きな人がいます。
プライベートでは声が大きくなっても構わないでしょうが、職場では仕事をしている人が多いので大きな声でのおしゃべりは周囲に迷惑をかけてしまいます。
もちろんプライベートでも周囲に人が多いところでは迷惑をかけてしまうので注意しましょう。
調子がいい人
声が大きな人の性格を考えると、調子がいいという性格も考えられます。
調子がいい人は人の話に調子を合わせることが多いので、調子を合わせているうちに声が大きくなってしまいます。
また、調子がいい性格の人は場を盛り上げることも好きなので、場を盛り上げるために声が大きくなることもあります。
こうした人もプライベートや飲み会ではむしろいたほうがいい人ではありますが、職場や仕事中は控える必要がありますね。
体が大きく豪快
豪快な性格の人も声が大きい傾向にあります。
イメージだけでなく豪快な人は体も大きいことが多いので、必然的に肺活量も大きく腹筋も強くなるので声が大きくなるのかもしれません。
ドラマなどのキャクターでは豪快な人は人気がありますが、現実に職場にいた場合はむしろ声が大きくて迷惑なだけかもしれませんね。
仕事熱心
職場で声が大きい人の中には、仕事熱心なあまり声が大きくなるという人もいます。
仕事への情熱が感じられるので、声が大きくても注意できる雰囲気ではありませんが、仕事には情熱だけではなく冷静さが必要な場合もあります。
仕事熱心だけれどもミスも多いという人には、少し冷静になるよう注意したほうがいいでしょう。
声が通りやすい
職業的に見てもアナウンサーなどは声が通りやすいという特徴があります。
決して大声を出してはいませんが、遠くまで声が届くため大声を出しているように錯覚してしまうのです。
声の質がいいということもあって、声が通りやすい人は大声のようには聞こえますが、怒っているようには聞こえないという特徴もあります。
それは滑舌がいいため言っている言葉がはっきりとわかりやすいからでしょう。
声が大きい人というよりは声が大きいように錯覚してしまう人といったほうがいいかもしれませんね。
声が大きいこともメリット・デメリット
声が大きい人の特徴を見てきましたが、必ずしも悪いことばかりではないようです。
ここで声が大きいことによるメリットやデメリットを考えてみましょう。
まずはメリットから。
堂々と話しているように見える
声が大きい人の反対は声が小さい人ということになりますが、声が小さい人自信がない人のように見えるというイメージがありますね。
声が小さくボソボソと話している人を見るといかにも自信がなさそうに見えてしまいますが、反対に大きな声で話している人は自信を持って話しているように見えてしまいます。
そのため、取引先相手のプレゼンなどでは、実力以上の力を発揮できる可能性があります。
もちろんプレゼンの内容をしっかり理解していて、実際に自信を持って話すことが最も大切です。
しかし内容に自信を持っていてもボソボソとプレゼンをしてしまったら台無しですね。
声が大きい人がプレゼンをして声が小さい人が補助をすれば完璧ではないでしょうか。
明るく元気な印象
初対面の人と挨拶をするときは、やはり大きな声で挨拶をしてくる人は明るく元気な印象となって第一印象が良くなります。
もちろん声だけが大きくて中身が伴っていないと、反対にうるさいだけの人という印象に変わってしまいます。
しかし、第一印象という点だけを考えると、声が大きい人のほうが有利ですね。
実力は熱心に仕事をしていれば後から自然についてくるので、声が小さいと言われる人は挨拶だけでも大きな声ですると元気よく見え印象が良くなります。
話術が必要な職種向き
人前で話をすることが多い職種では大きな声にメリットがあります。
滑舌がよく聞きやすいということが重要な場合は、声量が多いことも重要なポイントのひとつになります。
アナウンサーと言った特殊な職業だけでなく、コンサルティング会社や金融会社の窓口担当など一般的な職業でも話術が必要とされる仕事は多くあります。
今の仕事は声が大きいことでデメリットがある職種だという人は、転職を考えることも選択肢のひとつにしてみましょう。
次は大きな声であることのデメリットも考えてみましょう。
周囲を不快にしてしまう
普通に話をしていても声が大きいと言われてしまう人は、意識しなくても周囲に迷惑をかけてしまうことがあります。
特に電車の中といった公共の場では、あまり注意してくる人もいないので知らないうちに大きな迷惑をかけてしまいます。
すぐに気づいて声を小さくできればいいのですが、本人は意識しなくても声が大きいので気づかないことが多く、周囲のいらいらを大きくしてしまう結果になります。
気配りができないと思われる
周囲に聞かれたくない話をしても声が大きい人に話すと周りに声が筒抜けになってしまって内緒話ができない結果になります。
そのため、気配りができない人という印象を与えてしまい、自分の評判にも傷がつくことになります。
声が大きいとよく言われる人が他人に聞かれたくない話をする場合は、十分な注意をすることが必要になります。
内緒の話ができない人というイメージが定着してしまうと、職場でも重要な話からはのけものにされてしまうので、人間関係に大きな影響が生じてしまいますね。
声が大きい人への対処法
声が大きい人にはどのように対処したらいいのでしょうか?
声を小さくしてもらうための注意のしかたも含めて、声の大きな人への対処法を考えてみます。
ワンクッションおいて注意する
声が大きい人だけでなく一般的に、いくら正論でも頭ごなしに注意してしまうとだれでも気分が悪いものです。
大きな声を注意する場合は「ごめんね」といった軽い謝罪でワンクッションおいてから、声が大きいことを指摘してあげましょう。
また、注意するときは優しく伝えることを心がけましょう。
「周りに聞こえるから少しボリュームを落とそうね」といった言い方にして、間違ってもストレートに「うるさい」「静かに」といった注意は避けるようにしましょう。
しかし、あまり優しすぎて伝わらなければ意味がないので、声を小さくしてほしいということは、はっきりと伝えましょう。
職場では気持ちよく仕事ができるような人間関係を築くことが大切です。
そのため注意をする場合でもなるべく間接的に、しかししっかりと意味が伝わるように優しい言葉で注意しましょう。
小さい声でゆっくり話す
会話をしていると人は相手の話し方につられることが多いので、それを利用して大きな声の人には小さな声で話しかけてみましょう。
一緒に大きな声で話してしまうとだんだんエスカレートしてきますが、相手の声が大きいほど小さい声で話する相手も次第につられて小さい声になります。
察しがいい人であれば小さい声で話すことの意図を理解してくれて、小さい声で話すかもしれません。
また、話すテンポもゆっくりすることを心がけましょう。
話をするペースが早いほど勢いにつられて声も大きくなりがちです。そこでペースを落としてゆっくり話すと落ち着いた雰囲気になってあまり大声では話せない雰囲気ができます。
感情的にならない
大きな声の人と話すときは感情的にならず論理的に話すことが大切です。感情的になると声が大きくなる傾向があるからです。
さらに感情的になると声が大きい人だけでなく、自分の声も大きくなってしまうので、声が大きい人だけでなく自分も周囲に迷惑をかけることになります。
論理的に話すと相手もじっくりと考えながら話すことになるので、落ち着いた会話になり声も大きくなりません。
声が大きい人が気をつける点
最後に自分で声が大きいと自覚している人が、会話する上での注意点を考えてみます。
低い声を心がける
一番いいのは声のボリュームを下げることですが、それがすぐにできない場合は声を低くしてみましょう。
同じ声のボリュームでも低い声はあまり周囲に響かず、高いトーンの声に比べて目立ちません。
もちろん急に低い声で話し出すと不審に思う人もいるかもしれないので、声が大きいのでわざと低くしていることを周囲に伝えておきましょう。
周囲に注意してもらう
仲の良い同僚などがいたら、声が大きくなったときに注意してもらうのも効果的ですね。
できれば一人ではなく複数の同僚に注意してもらうようにしましょう。
意識して声を小さくできれば問題ありませんが、声が大きくなるのは感情的になったときなど無意識で大きくなることがほとんどです。
そのため自分の意識だけではどうしようもないこともあるので、周囲に注意してもらうことも考えましょう。
注意される頻度が多いほど、今まで声が大きいことが多かったんだなと意識するようになり、自分でも注意するようになるはずです。
TPOを考える
声が大きい人にはデメリットもありますが、反対にメリットもあるので常に声を小さくすることを考える必要はありません。
大きな声を出すと周囲に迷惑がかかる場所や、時間、場合によって意識して声を小さくすればいいのです。
それ以外の場合、たとえば職場で自分の意見を言う、取引先にプレゼンをするといったケースでは、大きな声ではっきりと言葉を伝えることが成功に結びつくでしょう。
大きな声もTPO(Time(時間)、Place(場所)、Occasion(場合))で使い分けましょう。
まとめ
声が大きいというのは周囲に迷惑をかけてしまうこともありますが、職場ではそれだけで武器になることもあります。
職場に大きな声の人がいても毛嫌いせずに長所を伸ばしてあげるつもりで接してみましょう。
また、自分は声が大きいという自覚があれば、TPOを意識して、声を小さくして周囲への迷惑も考えましょう。
それを続けることで声が大きいというだけで職場の人間関係が悪くなるということはなくなりますよ。